こんにちは、歯科医師の北澤です。
9月に近づき、日も短くなってきましたね。
暑がりの私は涼しい秋が好きなので、楽しみです。
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「親知らずは抜いたほうが良いか?」という疑問を持っている方は非常に多いです。
抜いたほうが良いかはケースバイケースですが、大抵の日本人は抜いたほうが良い状況だと思います。
外国の方や、顎がしっかり発達した方ですと、親知らずもまっすぐ生えて、上下の親知らずが咬み合い、親知らずも歯としての機能を発揮することがあります。
口の中の空間も広く、歯ブラシでの歯磨きもブラシが届きにくいところは少ないです。
咬む力が強い方の場合、親知らずを抜くことで噛み合わせのバランスが崩れ、他の歯への負担が大きくなりトラブルを起こすこともあります。
そういった方であれば頑張って歯磨きをすることを前提に親知らずは残す方がメリットが大きいでしょう。
また、親知らずを他の歯が無くなった時に、そこに移植することが出来ることもあります。
移植してもずっと使える可能性は高くありませんが、どうしても移植に希望を残したい場合は、残すメリットがあるかもしれません。
一方、日本人は親知らずがしっかり生えるスペースが出来るほど顎の骨が立派ではない方が多いです。
親知らずが横向きに生えて手前の歯に引っかかってしまったり、歯茎から親知らずの一部分だけ顔を出しているなど、しっかり生え切らないことが多いです。
生え切らないと向かい合う歯と咬み合うことはなく、歯がしっかり機能しないことになります。
これは親知らずを残すメリットがあまりありません。
ただでさえ親知らずは奥にあり磨きにくいですが、こういった場合はさらに親知らずの周りに細菌が溜まり、虫歯や歯周病になる可能性が高くなります。
親知らずだけでなく手前の大事な第二大臼歯まで虫歯や歯周病で道連れにしてしまう場合があり、これは非常にもったいないです。
親知らずを残しておくデメリットの方が大きいです。
さらに、成人してから歯並びに変化が出てきている場合、親知らずが原因の可能性もあります。
横向きに生えた親知らずがさらに生えてこようとして手前の歯を押したり、スペースがないところに親知らずが無理やり生えてくることで手前の歯を押すことで前歯の歯並びにまで影響が出ることがあります。
親知らずを抜くかどうかは、残すことによるデメリットが、残すことのメリットを上回る場合、抜くべきでしょう。
また、抜くべき状態の場合、他の歯に迷惑をかける前に抜くという観点からも、若いうちのほうが抜いた部分の傷の直りが良かったり、若いうちのほうが親知らずの周りの骨が柔らかいため抜きやすい、年を重ねて血圧や心臓や糖尿病などの病気を持つと抜歯するにも大掛かりになるなどの理由から、若いうちに抜いておいたほうが良いでしょう。
また「親知らずの抜歯は大変!痛い!腫れる!!」という周りの方の言葉が頭に残り、親知らずの抜歯の必要性を感じながら、抜歯をためらう方も多いです。
確かに横向きに生えていて歯茎や骨に埋まっている場合は抜くのも大がかりであったり、抜いた後に痛みや腫れが強く出る場合があります。
しかし、すべての親知らずの抜歯がそのように大変なものではありません。
数秒で抜けるものや、抜いた後に痛み止めが必要なかったりするケースもあります。
親知らずを抜くべきか残すべきか?抜くのがどれくらい大変そうか?
悩んでいたら是非ご相談ください。
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