舌癒着症のオペ敢行!千葉の歯科医師の決断



2011NOV16術直後セファロ術前と比較ー舌癒着症原田幹夫 (4)s.jpg




















今年の全身咬合学会で舌癒着症の手術に関する講演を聴いた。

一般臨床医矯正研究会のメンバーでもあるので、会長のポール各務先生のセミナーの中で舌癒着症の手術の有効性については何度かお話を聞いていた。

単に矯正歯科治療の中で機能的に安定した咬合を得るために舌癒着症を治すだけでなく、
人が健康であるために必須な酸素を十分に取り込むためにも、舌癒着症を治す必要があるのだということだ。

今回の全身咬合学会での耳鼻科医の向井先生の講演では、術後直ちに呼吸が改善されることが、動画、写真などで示され、自分も早速診察を受けたところ、舌癒着症及び上唇小帯異常の診断を受け、手術を受けることにためらいはなかった。

オペ当日はさすがに麻酔が切れた後、痛みがあったが3日たった今日現在では、日1日と傷口が治ってゆくのを実感される。

写真右は術前、左は術直後のセファロ写真だが、気道が広くなっているのがわかる。また、ファイバースコープで見た像では、声門も広くなったそうだ。

今回は上唇小帯もかなり深いところまでレーザーで切ったので、肉眼的にも明らかに鼻孔が大きくなり、これも呼吸の改善につながるはずだ。

3ヶ月のリハビリ後どうなるか楽しみである。

なお、舌癒着症は歯科で時々遭遇する舌小帯異常とはイコールではない。
文字通り舌が癒着しており、舌小帯自体が見えないケースもしばしばある。

もちろん、誰しも手術は好きではないだろう。

以前は患者さんから上唇小帯、舌小帯が太く高位にあると相談を受けたとき、積極的に手術を勧めるケースは少なかったと思うが、これからは人間が生きる上で必須な酸素の取り込みという観点からきちんと説明をしてゆきたい。







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