堀ちえみさんの口腔がん公表の件はとてもショックでした。
このことで世間の人が口腔がんに着目するようになったのか、口腔がんの方がいらっしゃいました。
すぐに口腔外科を紹介しました。
歯科の業界にいる人はもっと本当の原因を一般の人に啓蒙すべきです。
というのは、国内のいくつかの記事では、口腔がんになる原因として タバコ、飲酒、むし歯などで歯がとがっている所が舌や頬粘膜に長期間当たって刺激になっている、合わない入れ歯で粘膜がこすられた程度しか原因が記載されていない。
もっと大事な本当の原因が記載されていない。
タバコ、飲酒、むし歯などで歯がとがっている所が長期間当たっている、合わない入れ歯が口腔がんの原因 などというのは、1980年代に私が歯科大学の学生だったときに習った知識です。
しかし、喫煙者が減っているのに口腔がんが増えている、
30代、20代、10代でも発生している。
他のがん(胃がん、肺がんなど)は減っている。
これはどう説明するのか?
原因のことはさておいて、
これを機会に歯科医院での定期健診がとても大事なことを啓蒙すべきと考えます。
口腔がんというのは、内臓のがんと違って、外から見えるところに発症します。
3か月ごとに定期健診で歯科医院に行っていれば、万一口腔がんになったとしても早期に発見、対処できます。
日本のサイトでは、口腔がんで検索しても 当たり障りのないことしか書いていない。
海外のサイトで、oral cancer で検索すると もっと具体的なことが書いてある。
・例えば、口腔がんと年齢について。
これを見ると口腔がんは、確かに50代以降に多く発症していることがわかります。
しかし、20代、30代、さらには10代でも発症しているのはなぜ?
・別のサイトでは14日たっても治らないなら口腔がんを疑え など
具体的な対応について明記しています。
https://oralcancerfoundation.org/facts/
また、海外のサイトでは すべて口腔がんの原因として HPV(ヒトパピローマウイルス)のことを書いてあります。
それに比べて日本のサイトはどうか?
・九州大学病院 がんセンターのサイトには HPV のことすら書いてありません。
https://bit.ly/2TYGLb5
・MEDI note というサイトでは喫煙とタバコ以外は不明と書いてある(アホか?)
https://bit.ly/2vnW1pV
・繰り返しますが、海外の一般向けサイトでは、必ず HPV が原因と書いてある
ここには、食生活のこと、35年以上アルコール入りのうがい薬を使っていると口腔がんのリスクが高くなるといったことも書いてある。
また、栄養や食事、口腔清掃のことも書いてあります。
https://wb.md/2Gvlwq4
・海外のサイトでは oral sex が原因と明記されている:日本のサイトではこれについて全くといってよいほど触れていない。
なぜタブー視する?
https://bit.ly/2E3aCrQ
・繰り返しますが、海外のサイトでは例外なく HPV のことが書いてありますし、予防方法としてワクチン接種のことも記載しています。
https://mayocl.in/2BasWAF
・日本口腔外科学会のウェブサイトの口腔がんのところには一応
HPV のことは書いてあるが、具体的に HPV はどのように感染するかの記載はありません。
https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/selfcheck/
・日本のサイトでは、ここにHPV のことが一般の人に対して記載されているが、口腔がんについてはサラッと記載されているだけ。
ただし、HPV ワクチンについて言及しているのは画期的です。
https://bit.ly/2IryPxL
・日本の歯科医師が SNS に投稿しているものを見ると、治療法だとか、口腔がん健診だとか、自分が口腔外科に在籍していたときの研究のことが目立ちます。
もっと HPV のことに注目してもらうべきです。
千葉市でも口腔がん健診に力を入れています。
もちろん、健診は大事なことですし、万一罹患した場合に早期に治療することは大事です。
しかし、どんな病気でも予防することのほうがはるかに大事です。
2010年に米国で開催された審美歯科のコンベンション、学術大会に参加しました。
審美歯科の勉強の場なのに、そこで口腔がんの話が出てきました。
そこでは、かつては中高年の病気だった口腔がんが 若年者に広がっている。その原因はヒトパピローマウイルス(HPV)であると明言していました。
こうしたことを日本の歯科医師で声高に伝えている人はほとんどいないので、私達がきちんと伝えるべきと考えます。
例えば、35年以上アルコール入りのうがい薬を使っていると口腔がんのリスクが高くなるという研究があると記載しました。
つまり、アルコールにせよ、タバコにせよ、10年、20年、30年という長期間の使用により、口腔がんのリスクが高まるのです。
20代の人が1年間タバコを吸ったら、すぐに口腔がんになるというものではないことは容易に想像できます。
つまり20代、30代、さらには10代でも口腔がんを発症しているということは、アルコールやタバコ以外の原因があるということです。
さらに、アルコール単独、タバコ単独だけよりもアルコール プラス タバコ さらには口の中が不潔、さらには HPV 感染もある 、きちんと栄養を摂取していないとなれば口腔がんのリスクはさらに高まるでしょう。
とにかく 2週間以上改善しない口内炎は専門医 ( 口腔外科医のことです )による診断が必要です。
リューマチの専門医ではわかりません。
口腔がんの手術をすると、顔面や舌を大きく切除されることがあり、
機能的、審美的、社会的に大きなハンデを負うことになります。
歯学部の学生のときにこうした患者さんを見ましたが、
本当に大変だと思いました。
大事なことなので繰り返しますが、定期健診に力を入れている歯科医院で3か月ごとに定期健診を受けることはとても大事です。
そうした医院では単にむし歯や歯周病だけでなく、口の中の粘膜もチェックしてくれます。
とにかく予防することが非常に大事なのです。
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