こんにちは
秋の学会、勉強会のシーズンまっ盛りですね。
毎年インプラントの学会が開かれる欧州に行ってきました。
アメリカのインプラントの学会も素晴らしいです。
しかし、欧州のインプラント学会もこれまた素晴らしい。
これはアメリカの学会にも言えることですが、
朝の開始時間が早く、8時から普通に始まります。
中には7時から始まるものもあります。
アメリカの学会と少し違うのは、
ロシアなどの旧共産圏、イスラエル、そしてアラブの国からの参加者が目立つことです。
年に1度の学会は色々な国で持ち回りで行われます。
スペイン、オーストリア、ポルトガル、スコットランド、ドイツ……。
では、講演はスペイン語、ドイツ語、ポルトガル語、スコットランドなまりの英語で行われるのか?
いいえ、公式の言語は英語です。
すべて英語で講演が行われます。
日本語の通訳などつきません。
しかし、そもそも私は日本語の通訳など当てにしてません。
生の言語で聞いたほうが細かいニュアンスなどは伝わりますから。
さて、海外出張というと疑問を持つ方がいます。
そもそもなぜわざわざ海外まで行くのか?
これには確信をもって言えることがあります。
海外で正しい情報を見て聞いて体で感じてきたからこそ、
それを患者さんに還元することができています。
今ではインターネットによって海外の論文や文献を調べることはできるようになりました。
しかし、人が大きく成長するには接する人を変えるのが大事と言われます。
とても前向きで勉強熱心な歯科関係者、ここまでやるかというくらい頑張っている人たちは、実際にこの目で見て、話を直接聞いて、感じるとその伝わり方が100倍も違います。
日本にいて日本の先生の発表を聴くのももちろん勉強にはなります。
ただ、日本の場合、どうしても保険診療という海外の歯科にはないものをベースに話されることがしばしばあり、世界標準から外れていると言わざるを得ません。
例えば、欧米では根の治療は1回1時間くらい取り、1回か2回で終わらせるのが普通です。
しかし、日本ではラバーダムもかけず、1回15分で8回も10回も通わせる、そしてなかなか治らないといったことが 当たり前のようにあります。
さて、前置きが長くなりました。
海外への移動は基本的にエコノミー・クラスを使います。
もちろん、ビジネスクラスは足元が広くて、椅子がフラットになるといった利点はあります。
実際、まだヘルスパックを飲んでいなかった頃、スウェーデンでの勉強会の最中にカゼを引いて、このときは帰りをビジネスクラスにしてとても助かった記憶があります。
しかし、最近は仮にビジネスクラスに乗っても文字通り、私は座席でビジネス、つまりパソコンで仕事をしています。
なので、椅子がフラットになる必要がないのです。
逆にビジネスクラスだと やたら食事が提供される時間が長い、
出てくる食事は所詮加工食品、美味しいお酒があるのでつい飲まなくて良い酒を飲んでしまい、翌日体調がいまひとつになる。
一方、エコノミーはその逆で飲み物は少ない、食事はすぐ終わるので
早く仕事に取り掛かれるといった利点があります。
元々自宅や医院にいても夜 無理してパソコンで作業しようとしても、
昼の診療に全身全霊で取り組んでいるので寝落ちすることがしばしばで、
これはエコノミークラスで椅子が起きた状態で寝るのとさほど変わりませんから
慣れたものです。
今 書いているこの文章もエコノミーの機内入力しています。
実は、医院のホームページやブログの文章の多くは機内で作ったものです。
また、普段いる環境から離れると色々と普段気づかないことに気づきます。新たな発想が湧いたり、解決方法が浮かんだりします。
これって経営者にとってとても大切なことです。
基本的に私が国内外の学会や勉強会に行っている間も原田歯科クリニックは通常通りに診療しています。
今は昔と違ってアプリを使った無料の電話がありますし、メールやメッセージのやり取りもできるようになり、緊急のことがあったら連絡を密に取り合うことは可能です。
自主性を持って診療業務を行ってくれる原田歯科のスタッフには、いつも感謝しています。