歯石を除去しても歯周病は治りません

投稿日: 2017年12月14日

歯科の3大疾患である歯周病を治療できない歯科医院が意外に多いってご存知ですか?

歯科の3大疾患は、むし歯、歯周病、外傷である。

だから、皆さんが歯周病になれば近くの歯科医院に行けば治してもらえると思うかもしれないが、必ずしもそうではないのである。先日もいらっしゃいました。かかりつけの歯医者に何年も通って、定期健診にもきちんと行って、毎回歯石をとってもらったのに治らないと。

こういう方って多いんです。そもそも歯石を除去すれば、歯周病が治ると誤解している歯科医師って意外に多いのである。

はっきり言います。
歯石は、歯周病の原因でなく、結果です。

歯周病の原因の90%は、プラークという歯周病原因菌が苔のように歯の表面に付いているものなので、これが歯の表面に付いてない状態を保てば歯周病は治るのです。

では、なぜ歯石を除去するかというと歯石の表面はザラザラしていてプラークが付きやすいので、取り除くのです。
しかし、すべての歯石を除去するのは深いポケットの場合、極めて困難です。

そのような場合、歯ぐきを開いて明視野下で除去する(つまり、手術)のですが、これは術者によって結果がとても差があることがわかっており、自分の医院でできないなら、きちんと治せる先生を紹介するのが患者さんのためになるわけですが、実際は紹介せず、安易に抜歯を勧めたり、抜けるまで待ちましょうと(それまで患者さんはかなり不快感を味わいます)無責任なことを言う歯科医師が実際にいるのです。

最初に記載した先日いらした方もやっと手術してくれる歯医者さんに巡り会えて良かったとおっしゃっていました。
とにかく、長くても半年以上通院して何か変だな? と思ったら、まずはセカンドオピニオンを求めましょう。

ちなみに、先に記載した方は再生療法を併用した歯周外科治療で快方に向かっています。
良かったです。

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