糖尿病・認知症は実は歯が原因!?

投稿日: 2022年7月4日

歯周病が全身に及ぼす影響について

歯周病の原因となるのは、歯垢(しこう)と呼ばれる細菌です。
歯垢は歯磨きが不十分な部分に付着するネバネバした黄白色の付着物です。
この歯垢は時間とともに量が多くなります。
これらの細菌が歯肉を攻撃して身体の中に侵入しようとし、身体は菌をやっつけて侵入を抑えようと攻撃します。
これが、歯周病のはじまりで、歯肉から出血・発赤・腫脹などの炎症の症状がおこります。
特に出血をそのままにしておくと、歯垢は歯周ポケットの中に潜り込み、どんどんと歯周組織を破壊して炎症を繰り返します。
この炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり悪化させる原因となります。

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糖尿病
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炎症性物質が血糖を下げるインスリンの働きを悪くさせることにより、糖尿病が悪化します。
実際に糖尿病の人はそうでない人と比べ歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いという疫学調査が報告されています。
また、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになっており、歯周病治療で糖尿病も改善することがわかってきています。
毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防する事が全身の生活習慣病を予防することにつながります。

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認知症
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認知症の高齢者は年々増加し、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれています。
認知症にはいくつか種類があり、その多くは脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症です。
歯周病にかかっていると、細菌が歯ぐきから血管内に侵入し、脳まで流れ着いて、小さな脳出血を引き起こします。
その結果、神経細胞がダメージを受けて脳血管性認知症を引き起こすと言われています。
さらに、歯周病がある方は口の中で慢性的な炎症が起こっています。
それを放置しておくと今度は全身に炎症が広がってしまい、歯周病の影響で炎症が増強され、アルツハイマー型認知症が進行してしまいます。
また、成人で歯を失う原因のうち、最も多いのが歯周病です。
歯が抜けている本数が多い方ほど認知症を発症しやすいことも分かっています。
毎日の正確なブラッシングと、定期的な歯科医院での健診によって、認知症のリスクを減らしていきましょう。

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妊娠性歯肉炎
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一般に妊娠すると歯周炎にかかりやすいと言われています。
これは女性ホルモンが大きく関わってくると言われており、エストロゲンという女性ホルモンが特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、またプロゲステロンとうホルモンが炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
これらのホルモンは妊娠終期には月経時の10~30倍になるといわれており、このため妊娠中期から後期にかけて妊娠性歯周炎が起こりやすくなるのです。
ただ、基本的には歯垢のないきれいな口の中では起こらないか、起こっても軽度で済みますので、妊娠中は特に気を付けましょう。
また、まれに妊娠性エプーリスという歯肉に見られる良性腫瘍ができる場合もありますので、かかりつけ医にお早めに相談してください。

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低体重児早産
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妊娠している女性が歯周病に罹患している場合、低体重児および早産の危険度が高くなることが指摘されています。
これは口の中の歯周病細菌が血中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するのではないかといわれています。
その危険率は実に7倍にものぼるといわれ、タバコやアルコール、高齢出産などよりもはるかに高い数字なのです。
生まれてくる元気な赤ちゃんのために、確実な歯周病予防を行いましょう。

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誤嚥性肺炎
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誤嚥性肺炎とは、食べ物や異物を誤って気管や肺に飲み込んでしまうことで発症する肺炎です。
肺や気管は、咳をすることで異物が入らないように守ることができます。
しかし、高齢になるとこれらの機能が衰えるため、食べ物などと一緒にお口の中の細菌を飲み込み、その際むせたりすると細菌が気管から肺の中へ入ることがります。
その結果、免疫力の衰えた高齢者では誤嚥性肺炎を発症してしまいます。
誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると言われており、誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。

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骨粗鬆症
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閉経後骨粗鬆症の患者さんにおいて、歯周病が進行しやすい原因として最も重要と考えられているのが、エストロゲンの欠乏です。
エストロゲンの分泌が少なくなると、全身の骨がもろくなるとともに、歯を支える歯槽骨ももろくなります。
また、歯周ポケット内では、炎症を引き起こす物質が作られ、歯周炎の進行が加速されると考えられています。
多くの研究で、骨粗鬆症と歯の喪失とは関連性があると報告されています。
したがって、閉経後の女性は、たとえ歯周炎がなくても、エストロゲンの減少により、歯周病にかかりやすく、広がりやすい状態にあると言えます。
また、骨粗鬆症の薬としてよく用いられるビスフォスフォネート製剤(BP系薬剤)というのがあり、これを服用している方が抜歯などをした場合、周囲の骨がるなどのトラブルが報告されています。
歯周病でぐらぐらしているから自分で抜く、などということは絶対に行わないようにしてください。

 

【歯医者は口腔内の変化をみる事のできるプロです。】
口腔ケアも自分一人できちんと行うのは難しいと言われています。
歯周病の予防・治療を行うことで、全身の様々な病気のリスクを下げることが可能です。

半年に一度は歯科医を受診し、生活習慣も含め口腔内のケアを受けるようにしましょう。

 

原田歯科クリニック|千葉市若葉区
043-232-9988

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