院長の出身校

国立東京医科歯科大学出身の歯科医師は皆 優秀な歯科医師か?

ときどき「お宅の先生はどこの大学の出身ですか?」というお問い合わせをいただきます。

お話を聞いてみると、偏差値が高い歯学部出身の歯科医師のほうが 偏差値が低い大学を出た歯科医師よりも良い歯科医師だと思い込んでいらっしゃる方が結構いらっしゃるようです。

日本では昔 歯科医師が不足していた時期に歯科大学をたくさん作りすぎたため、歯科医師の過剰が深刻な問題になっており、歯学部を出ても仕事がない歯科医師が大勢おり、私立歯学部のように高額な学費を支払ったのに卒後は他の職種につく歯科医師もいるくらいですから、高校の進路指導の先生も生徒には歯学部受験は積極的には勧めないでしょう。

何しろ今の日本ではコンビニの数より歯科医院の数のほうが多いのです。

また、これは当クリニックに面接に来た都内の4大歯学部と言われている歯科大学を卒業した歯科医師から実際に聞いた話なのですが、「あなたはなぜ歯科医師になろうと思ったのですか?」と質問したところ、「高校の進路指導の先生が、君の成績では私立の文系は無理です、歯学部なら偏差値が低いから入れます、と言われたので歯科大学を受験しました」と答えました。
これには唖然としました。1995年頃の話です。今はもっと状況が悪くなっているのではないかと思います。

ただこの話で、成績が悪くて私立の文系は無理だから歯学部を受験したというのは事実なのでしょうけれども、それをバカ正直に面接で言うというのは いかがなものなのでしょうか?

ただ、いくら高校のときの成績が悪くても、本人が歯科医師になりたくて大学に入ってから一生懸命勉強するというのなら、それはよいと思うのです。

しかし大学で教官をやっている複数の歯科医師の話では、例えば某歯学部の場合、彼の朝の仕事は学生に電話して「今日の講義にちゃんと出て来いよ」というところから始まるのだそうです。
つまり電話しないと臨床系の大切な講義に出てこない(→単位をとれない→卒業できない)学生が大勢いるのだそうです。

また講義でも単に学力が低いだけでなく、全くやる気がない レベルの低い学生が多いらしい。

このような歯科医師のレベルの低下についてはインターネット上でもとりあげられているので、一般の方がどこの歯医者さんで診てもらったらよいかわからず、高偏差値歯学部出身の歯科医師にかかりたいというのはわからないでもありません。

では いわゆる偏差値の高い大学出身の歯科医師はどうなのでしょうか?

今はどうだか知りませんが、私が医科歯科大学の学生だったときは、ある教官から「本学の設備は他に類を見ないくらい充実しているし、教官ひとりあたりの学生数も少ないので実習内容も濃いものになっているので、大学で習った通りの治療を卒業後もきちんとやっていればまちがいない」といった内容のことを聞かされました。

彼が言いたかったことはわからないでもないのですが(実際、卒業して非常勤で勤めたある歯科医院では、そこの院長は都内の4大歯学部出身で分院も持ち、ちょっと実業家タイプで365日毎日治療しますというキャッチフレーズで雑誌でも紹介されたりしていたのですが、本当に学生の治療レベル以下の治療をしていました)、学問や技術というのは日進月歩なのですから、卒後の研鑽というのが大切です。

別に同窓生の悪口を言うためにこの文書を書いているのではないのですが、卒業して10年以上たっても旧式の治療を行ない、たまに出入りしている材料屋から「先生、今度こんな商品が出ました」と言われると内容をよく確かめもせず、買って患者さんに使っている歯科医師がいるのも事実です。

以上のような状況をご理解下さい。

また患者さんの中には歯科医師が東京医科歯科大学出身というだけで、過大な期待を持っている方がいらっしゃいます。
そして期待が過度であれば、ちょっとでも期待に反することがあったときにその反動が大きいのです。
自分も日々の研鑽は欠かさないようにしているつもりですが、パーフェクトではないし、残念ながら期待に添えないこともありました。


以上のような理由で、院長が医科歯科大学出身という理由だけで転医されてくる方につきましては、お引き受け致しかねます。
仕事の中味で歯医者さんを選びましょう。

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